ジャニヲタ、牧野真莉愛にハマる
立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花、口を開けばまりあん♡LOVEりん。将来はメジャーリーガーになりたいらしい、モーニング娘。'18のキュートな大型犬、牧野真莉愛ちゃんに恋をしちゃいまりあな話。
長くてごめんちゃいまりあ。
1.ハロプロと私
私は元々、ジャニーズだけでなくハロプロも好きだった。
娘。6期加入あたりから興味を持ち始めて、ネットでMV見たり、メンバーの情報しらべたり、ごくたま〜〜〜にコンサートに行ったりもしていた。
でも、2013年ごろ?モー娘。がやけにメディアで持ち上げられるようになり。そこら辺で何か一気に冷めて、興味なくしちゃって。てへ。
だから、その後に加入した12期メンバーについては名前も顔も知ることなく月日が流れていったという…
(しばらく経ってから、静岡ローカルの番組で初めて野中ちゃんを見た。なんちゅうイモねーちゃんだと思った。サーセン。)
2.そうじゃない
というわけで、私は当然のように、牧野LOVEりん真莉愛さんの存在も知らなかった。
オーディションや研修生の時に見ていたのかも知れないが、ザル頭なので記憶にない。
記憶にある限り、初見は『そうじゃない』のMVである。リリース当時、新人の子がセンターに抜擢されたと風の噂で聞きつけてホイホイ再生したのだ。
MVを見た当時の感想は、「この子可愛い、目がでかい、これはセンターとるわ、でも私好みじゃない、曲がつまらない、生田がうつらねぇな」だった。ひどい感想。
どうでもいいけど、私は『そうじゃない』の<オシャレしなきゃ始まんない、出かけるのに理由いらない>という歌詞を見るたびに「嘘やん…」と思う。
オシャレなんぞしなくてもあらゆる事は始まるし、休みの日なんか出かけるのに最低2つは理由いるのが人類の常識だと思ってた。
…話がそれた。
とにかく、『そうじゃない』で、私は牧野真莉愛という存在をゆる〜く認識したのだ。しかしファンにはならなかったし、モー娘。やハロプロに対する興味も戻らなかった。
私が彼女にどハマりし、こんばんLOVEりんぺこりんこ~~とか言い始めるのはまだまだ先の話である。(言ってるのかよ)
3.面白い子
時は流れて2018年。
本命のジャニーズに冷めつつあった私は、節操なく色々なアイドルに触手を伸ばし始めていた。今までガン無視していた韓国にも触れてみたり。
ハロプロでは、主にアンジュルムやJuice=Juiceの動画を見るようになった。モー娘。に関しては人数が多くてタルいので避けてた。
そんな時、である。
TLにひとつの動画が流れてきた。制服を着て、記者の質問に答えている女の子の動画だった。
「中日に松坂投手が入ったけど、それに対してコメントない?」
と問われた彼女はこう答えた。
「里崎智也選手がテレビの解説で言ってたんですけど、あのー、球を受けてみないと分からないって。言ってたので、だから私も、松坂大輔選手の球を受けてみて…」
お前が受けるのかよ!!!!
私はスマホ画面に向かってツッコんだ。
また、同じ会見で、彼女はリコーダーを吹いていた。意気揚々と大谷選手の応援歌を吹きはじめ、早々に挫折し、助けを求めるようにちらっと記者に目線を送ったシーンで、私はむせるほど笑ってしまった。間合いが絶妙だったのだ。なんだこの子は…
それからまもなく。私はもうひとつ別の動画に出会って衝撃を受ける。
先日のリコーダーガールが、"マリリン牧野"という謎のキャラに扮していたのだ。
OGとのコラボコントで、中澤姐さんとチャーミー石川にケンカをふっかけるマリリン(要約)
マ「おきょくに立ち向かう勇気をください!」
中澤「おきょくじゃなくて、おつぼねじゃない」
石川「あっ」
マ「おちぼれ?」
死んだ。全腹筋が死んだ。
こんなんズルいわ〜面白すぎる〜〜〜
以上2つの動画により「リコーダーガール=マリリン牧野=モー娘。の牧野なんとかちゃん=面白い子」の方程式が、私の心に深く刻み込まれる事となった。
台本にせよ天然にせよ、彼女はセンスがいい。そして可愛い。
4.ジャニーズからの逃避
それから数ヶ月後。
"ジャニーズ、問題多すぎ問題"によって、私は憂鬱になっていた。ジャニヲタTLが愚痴と嘆きだらけという惨状。
特に重かったのは、山口達也のファンが残した「こんなクズのファンでごめんなさい」という言葉だった。何かがプツンと切れる音がした。
「さよならヒロム…久しぶりつんく…」
私はしばらくジャニーズから離れ、女の子のアイドルに癒しを求める事にした。(ここでアイドルから離れないところが、私の救えないところである)
直近のチケがコンビニで買えたので、まずは手始めにJuice=Juiceのコンサートに行ってみた。
そして、生で見る高木紗友希のポテンシャルの高さにぶったまげた。歌うまいだけじゃなくって、めっっちゃ可愛いやんけ!!!と思った。
岡村靖幸のエキスを感じる『Vivid Midnight』とか、楽曲も結構よかったし、ヲタクの揃った「ここだよ朋子」コールも面白かったし、総合的にかなり楽しめたコンサートだった。
(ちなみに、少し時期が前後するけどアンジュルムの現場にも行ってきた。)
さらに家では、夢遊病者のように毎日YouTubeを徘徊していた。
その結果行き着いたのが、モーニング娘。'14の寝起きドッキリだった。これが非常に面白かったので、他にもドッキリ動画があるかと探してみたところ、「12期 心霊ドッキリ」なるものを発見した。
5.やっぱり面白い
このドッキリは加入したての12期メンバーに仕掛けられたものなのだが、中にひとり凄い子がいた。
据わった目をしながらおはぎを食い、空気を読まずに好きな先輩を答え、倒れている仕掛け人達を見て「みんな死んじゃったと思った!」と泣き、ちゅうえいと一緒にギャグをやってはしゃぐ。
彼女のピュアさは、荒んだ私の心にみるみる染み込んだ。特に味のないおはぎを食べている時の表情は傑作中の傑作で、100回ぐらいリピート再生してしまった。あんな面白さ、なかなか出せるもんじゃない。
そして私は気付いた。
「あっ、この子、牧野って…例の!リコーダーの!マリリンじゃん!うわぁ~~~やっぱこの子面白い…!!」
それからというもの、私は"牧野真莉愛"で検索をかけるようになったのだが、どの動画でも彼女は可愛く、そして面白かった。
(中には壊れたオモチャのように「まりあん♡LOVEりんですっ!」と繰り返す恐ろしい動画もあったが、それはそれ。)
「マヨネーズ吸ってたよね?」と問い詰められて「吸ってないです、吸ってないです、吸ってないです…ちょっとしか」と返したのは天才だと思ったし
全員一致を目指すクイズで
「お弁当のおかずといえば?」「サンドイッチ」
「お正月といえば?」「フロリダ」
と回答する世間ズレ具合もたまらないし(合うわけねーだろ!)
沖縄で肉を食べたという話をして、MC(古坂大魔王)に「何の肉?」と聞かれたのに、「分厚い肉」「ステーキ」「柔らかいほうの肉」などと答え続けて、挙げ句の果てに「噛むと幸せになる肉」とか言い出して、「だいたい肉はそうなるわ!」とツッコまれたのには感動すら覚えた。ほんと、何の肉だよ。
こうしていろいろ見ていくうちに、私はどんどん彼女の事が好きになった。
("まりあん♡LOVEりん"というワードについては、ニックネームなのか持ちギャグなのか何なのか謎すぎるので、一体いつどこで誰の手によって生まれたのか等、由来と詳細をウィキペディアに記しておいて欲しいと思う。)
6.あゆはぴ?
時を同じくして、モーニング娘。'18のシングルが発売された。
買った。曲は好きじゃないけど買った。
で、MVや歌番組をチェックしてみて、私はある事に気づいた。
「牧野真莉愛、見た目がめっちゃ良い」
えっ今さら・・・?
いや、もちろん知ってた。知ってた。可愛いと思ってた。でも面白いって方に気を取られすぎてて、ちょっとナメてた。
(え?『そうじゃない』の時にタイプじゃないって言ってただろ、って?えぇ~?そうだっけ?)
えーがなのダッサい私服風衣装でもひとりだけE-girlsみたいでカッコイイし、あゆはぴ?(セリフ)なんて小惑星が軽〜く吹っ飛ぶレベルの破壊力だし、とにかくビジュアルが俄然強め。しかも愛嬌まで最強だからな…隙がねえ。
性善説の方々には信じられないかもしれないが、世の中には「今のモー娘。はデブ!ブス!地味!」と言いたくて待ち構えている連中が山ほどいる。悪意はなくても、テレビにモー娘。が出てたら自然と「デブ探し」をしてしまう人もいる。牧野真莉愛のビジュアルには、そういった人々の出鼻をくじき、「あれっ?」と思わせるだけの力がある。彼女が最初に楔を打ち込めば、他のメンバーにもポジティブな目が向く。あとは好みの子を探してくれればいい。
「俺の推しの方が顔が整ってるのに」「私の推しだって脚が長いのに」そう言いたくなる人だっているかもしれない。だが、一瞬が勝負のテレビで大切なのは「パッと見の完成度」なのだ。この完成度において彼女の右に出るものはいない。パッと見て顔が小さく、パッと見て手足が長く、パッと見て目が大きく、パッと見て華やかで、パッと見て可愛いから彼女はすごいのだ。「よく見たら整ってる」とか「生で見たら細い」とか「一般人よりも顔が小さい」とか、この場合なんの意味もない。
私は真莉愛ちゃんのキャラクター、面白さに惹かれてファンになった。それでも彼女の容姿について熱く語らずにはいられない。自分にこの容姿があったなら、と強く望まずにはいられない。
あーーーーー私もあの顔とスタイルでマルヒナ従えてウインクしたーーーーーい!!!!!!
7.ハロコンへ
7月。
今のテンションのうちにいっぺん生で見ときたいなーってことで、勢いでチケットを買ってハロコン会場へ。
そこで私は宇宙を見た。
牧野真莉愛は宇宙だった。
放出しているエネルギーの量がケタ外れだったのだ。
彼女のスケールの前では、あらゆるものがちっぽけに思えた。
誰よりもデカい体を、誰よりもデカく使う。ヤケクソとガムシャラの間を、ブレーキなしで突っ走る。なんて気持ちがいいんだろう。
どのアイドルも唯一無二なので例える必要はないのだが、ジャニヲタに分かりやすく伝えるとしたら「中島裕翔」。スタイリッシュ系、フルスロットル芸人。
ダンス部のパフォーマンスなどは特に震えた。髪の動きまで計算され尽くしたように美しかった。圧倒的ヒロイン。コスプレをしているわけでも演技をしているわけでもないのに、少女漫画の主人公がそこにいるようだった。
ボーイッシュキャラのようなこっぱずかしいカッコよさではなくて、芯の強さからくる自然なカッコよさ。男と張り合う強さではなくて、男に愛されながら自分の道を生きる女の強さ。うまく言えないけど、とにかく逞しくて、私は「彼女についていきたい」とさえ思った。年下の女の子なのに。ヤバい。
…あんなにカッコいいのに…喋るとあれで…ギャップ…見た目はカスケード、中身はマキバオーみたいな…もう好きしかない…好き…
その日、双眼鏡越しに彼女の笑顔を見て、「神様は世界中の幸せを集めて牧野真莉愛という人間を作ったんだろうな」と、本気でそう思った。
花が開く、というよりも、種子がバーンとこちらに弾け飛んでくるような、爆発するような笑顔だった。
万が一、彼女の笑顔が曇ることがあったら私はとても悲しい。
私の推し(自担)の定義は、「今一番、幸せになって欲しいアイドル」である。
私は今一番、牧野真莉愛ちゃんに幸せになって欲しい。